ていねいな暮らし、あきらめました。

丁寧な暮らしに憧れているものの、ちょっと無理。おおざっぱに、しあわせに。

白米を最低限の手間でおいしく炊く方法

自炊を続けているとどうしても切り離せないのが「おいしいごはんの炊き方」。インターネットで調べ始めると本当にたくさんの情報があって頭が大混乱です。しかも人によって言っていることが違う。

 

米は水が透き通るまで洗うという人もいれば、1回しか洗わないという人もいる。

洗ったあとはザルにあげておくという人もいれば、浸水させるという人もいる。

水量をカサで計る人もいれば、重量で計る人もいる。

炊飯器で炊く人もいれば、土鍋で炊く人もいる。

 

一口に「白ごはん」と言っても好みの硬さや粘り度は人それぞれぞれだし、調理環境も炊く量も異なる。その人が目指すベストの状態によって当然最適な炊き方も変わってくるのでしょう。

 

私もおいしいごはんに憧れ続けて、主に書籍やインターネットの情報を頼りに自分の理想のごはんにチャレンジし続けてきました。細く長く、10年以上は試みているんじゃないでしょうか。ザルで洗ったり炊飯器の内釜で洗ったり、浸水したりしなかったりと色んな方法を模索してきました。炊飯器、土鍋、おひつ、米を効率的に洗う用のザル、おいしく保存できるタッパーなど、ごはん周りの道具にもそれなりに投資してきました。米も色んな産地のものを試してきました。

 

そのような試行錯誤の中でついに、自分の中でおいしく、且つ気軽に続けられる炊き方を見出すことができました。

 

重要なのは「毎日続けても苦でないこと」。もちろん丁寧に手間をかけてやればやるほど美味しくなるのでしょうが、汁物やおかずプラス離乳食も毎日3回作らなければならない中、米にあまりリソースを割くことができない。

 

だからベストではなく、ベター。「この程度の手間でこのくらい美味しく食べられるなら充分でしょう」という私なりの方法です。 以下長々と書いていますが、まとめると「水と米を計って炊飯器に入れてスイッチを押すだけ」です。

 

用意するもの

・無洗米

・冷水

・はかり

・炊飯器

 

【手順】

1、はかりで無洗米と水の重量を計る。
2、炊飯器の内釜に米を入れて重量を計ったら、同じく計量した水を内釜に入れる。
3、内釜を炊飯器にセットし、底から一混ぜする。
4、すぐスイッチを押す。炊き上がったらすぐにしゃもじでサックリ混ぜる。おわり。

 

【ポイント】
1、はかりで無洗米と水の重量を計る。

目安として米300g(2合)に対して水420〜440g。だいたい米の1.4~1.46倍です。用途によってこの範囲の中で増やしたり減らしたりします。酢飯やチャーハンにするときは水を少なめにする、など。 

ちなみにこの米の「〜合」という単位、私はあまり好きではありません。その都度食べる量に合わせて柔軟に炊く量を調整したいのに、この単位の縛りが思考を遮ってくるのです。だから我が家では米と水の比率を覚えて好きな量を炊きます。炊飯器は4合炊きのものですが、この300g前後という量が今の所一番おいしく炊けています。多すぎても少なすぎてもだめなのでしょうね。

 

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米はブランド米である必要はないと思います。もちろんブランド米、特に新米はとってもおいしい。本当は青森の「青天の霹靂」が好きですが、毎日ごちそうを食べないのと同様で普段はそこそこのもので充分だと割り切っています。

その代わり「精米年月日」にはこだわっていて、とにかく精米したての米を1ヶ月以内に食べきれる量だけ購入しています。私が利用しているオイシックスと生活クラブでは発送のほんの直前に精米してくれているようなので、他の買い物ついでに継続して購入しています。家まで運んでもらえるのも助かりますし。オイシックスはコロナの影響で一時期注文しづらい時期がありましたが、だいぶ落ち着いてきたようです。

 

Oisix(おいしっくす)

 

2、炊飯器の内釜に米を入れて重量を計ったら、同じく計量した水を内釜に入れる。 

たまに最初の1回は洗うと書かれていることがありますがそれだと無洗米にした意味がない。洗う手間を省くために選んでいるのだから。ここは見切りをつけて私は洗わないことにしました。気になるなら洗った方がいいですが、その分水気を米が吸うので水の量は少なめにするなど考え事が増えて煩わしいのです。豆や切り干し大根、昆布など他の乾物も水に漬ける際に洗わないので、同じ発想でまとめて考えています。

 

以前は米をザルでザッカザッカと洗っていましたが、力の加減が悪いのか米が小さく割れてしまったり、水を捨てる際に米もポロポロ落ちてしまったり、手で洗えば洗うほど雑菌がついてしまうのではないか気になってしまいストレスフルな作業時間でした。米を洗わなくなってからは余計な米のロスがなくなるし、洗い物も減り心配事も解消。これだけで米を炊くハードルが一段階下がります。

 

あと、ここで内釜に入れる水は冷たいものが良いです。特に夏。冷水が冷蔵庫に常備されているなら良いのですが、なければ水を計ったらそのまま炊く直前まで冷やした後に米と合わせたほうが良いです。待てない時は諦めます。

 

3、内釜を炊飯器にセットし、底から一混ぜする。 

水を入れただけでは底の方に水が充分行き渡らず米同士が固まってしまうので、まんべんなく水が渡るようにサッと混ぜます。清潔な手で。

 

4、すぐスイッチを押す。炊き上がったらすぐにしゃもじでサックリ混ぜる。おわり。

あとは人間があれこれ考えずとも米炊きのプロである炊飯器がなんとかしてくれます。急速ではなく普通モード(あれば無洗米モード)で炊いて、しっかり浸水と蒸らしの時間を確保します。炊き上がるのに1時間弱ほど。

 

冷たい水を入れた意味がなくなるので予約機能は使いません。低温からじわじわ浸水したところを高温で一気に炊いてもらう作戦です。

 

最近、炊飯器を大奮発して結構良いものに買い換えました。一度にたくさんの量を炊かないのと、できるだけ内釜が小さくて洗いやすいものが良かったので4合炊きをチョイス。前は5合炊きサイズを持っていたのですが、1合分違うだけですごくコンパクトに感じます。週の半分以上使うものなので手入れのしやすさは大事。これだけで買って良かったと思えます。もちろん炊き上がりも良い感じで、細かく好みの炊き上がりを選べるのも良いです。象印の炎舞炊き。

 

 

注意点はこの炊き方、炊きたてはおいしいのですが炊飯器に入れて数時間単位で保温しておくと正直マズイです。理由はどうやら、洗米しないために米に残ったデンプン質がうんたらかんたらしているようです。全国無洗米協会のHPにヒントとなる記載がありました。

 

Q・無洗米は保温していると黄ばみやすいように思うけど?

A・無洗米に限らず、長く保温するとご飯は黄ばみやすく味も落ちてしまいますが、特に、無洗米だと気になるという方は、さっと一度洗って炊くとお米表面のでんぷんが流れるので、黄ばみにくくなるでしょう。黄ばみは細菌が繁殖して起こるものもあるので、炊飯器の内蓋を常に清潔にしておくのも大切です。​

 

www.musenmai.com

 

ですので炊けたご飯は炊飯器の中で保温せず、食べきるか食事の後すぐに小分けして冷凍保存します。まずいご飯を冷凍してしまったら、全然食べる気にならず冷凍庫の肥やしになってしまいますからね。(追記:試しに一度軽く洗ってから炊いたら数時間保温してもおいしく食べられました。)

  

今回の炊き方のポイントをまとめるとこうです。

・無洗米を選ぶ

・精米年月日が新しい米をすぐ使いきれる量だけ買う

・ちゃんと重量を計る

・冷たい水で炊く

・スイッチを押す前に米と水をひと混ぜする

・普通モードですぐに炊く

・炊けたらすぐ混ぜる

・できれば良い炊飯器を使う

・余ったら保温せず早めに冷凍保存

 

 

最低限の手間とリソース、と言いながらポイントが多いですね。でも一度慣れてしまえば米と水を混ぜて炊くだけのルーティン作業なので、そんなに苦ではありません。

 

今回は時間に余裕がある場合の炊き方ですが、外出後などであまり炊飯に時間をかけられない時は事前に米と水を合わせて冷蔵庫で浸水しておき、帰ってから炊飯器にセットして急速モードで炊いています。とにかく冷たい状態から炊き上げたいので予約モードは使わないようにしています。

 

土鍋のごはんも好きなので、土鍋版の炊き方も後日残そうと思います。