ていねいな暮らし、あきらめました。

丁寧な暮らしに憧れているものの、ちょっと無理。おおざっぱに、しあわせに。

ベンリナーは便利か?

私は調理器具を試すのが大好きなのですが、長年気になっていたものがありました。手動スライサーの「ベンリナー」です。

いわゆる多機能調理器の一つで、メインの機能は薄切り。手動でスライスする具材の厚さを細かく調整することができるので、例えばじゃがいもであれば、薄いポテトチップス用のスライスはもちろん、ガレット用に少し厚めに切ることもできます。

また、付属の付け刃を本体に取り付けることで簡単に細切りも作れるようになります。サラダに加えたいきゅうりの細切りや、にんじんシリシリの下準備が簡単になります。

 

ベンリナー、長年憧れていた調理器具の1つだったのですが、すでに安いスライサーや細切りピーラーを持っていたので保留しつつ、メディアで料理研究家さん達が使っているのを見る度にムクムクと物欲が湧いていました。

で、ついに先日購入。

切れ味はやはり噂通りすごいです。スッスッスッと野菜が気持ちよくスライスされていきます。付属の千切りカッターも細めと太めがあり、細めはもう自分では絶対切れないだろうなというレベルの細さ。これできゅうりを切るとスルスル入っていく口当たりの良い細切りができます。これだけで買ってよかったなと思えました。

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私のお気に入りの麺、とろ卵きゅうり麺に。最後に余ったヘタに近い部分は自分で切ったところ、細い中に図太いやつが混じる結果に。混ぜずに食べてしまえばよかった。
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とろ卵きゅうり麺のレシピは『&Premium』の特集で知りました。手軽でおいしいので今年の夏は3回ほどリピート。スッと我が家の定番に入り込みました。

 

 

ベンリナーの話に戻ります。こちら、切れ味が良すぎるために失敗もあります。使い始めの初回、調子に乗って具材を刺して手に持つ安全装置を付けずに玉ねぎをスッパスッパ切っていたら自分の肉も切ってしまい流血騒ぎに。これがちょっとしたトラウマになってしまい数ヶ月ほど使わず棚にしまいこんでいました。面倒でも安全装置は絶対付けた方がいいと身をもって知った経験です。

 

切れ味よく素人の手仕事では難しい薄いスライスや細い千切りを気軽に作ってくれるベンリナーですが、使ってみると分かるのですが結構アナログな道具で付属の付け刃は本体のネジを緩めて刃を挟んで固定するなど、ちょっと扱いが面倒なのは否めません。付け刃も切れ味抜群なので、装着の際に緊張してしまうのも若干のストレス。慣れの問題かもしれませんが。

 

先述したきゅうりはとてもおいしいけれど、この作業が億劫で結局前に買った安い細切りスライサーを取り出してしまうこともあります。ベンリナーの方が細くきれいに切れるのですが、普段はミリ単位で具材の厚さを調整したいと思えるほど繊細な料理を作らないのが正直なところ。本来はプロ向けの道具なのでしょう。

 

複数の機能が1つにまとまっている道具は一見便利に見えますが、実際にどう使うかをシュミレーションしてみると意外にややこしいかったりします。場所は少しとりますが、このスライサーにおいては単機能の道具の方が使いやすい。かさばるといっても薄いし、許容範囲。パフォーマンスはベンリナーが上、気軽さは単機能スライサーが上、といった感じでしょうか。
ということで、ベンリナーの前に買った安いスライサーは未だ捨てられずにいます。
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色々ためしてきたのですが、単機能スライサーは貝印が切れ味よく使いやすいです。