丼のなかで一番好きなのは海鮮丼です。すでに献立を決めてスーパーに入っても、安い刺身が目に入ると買ってしまう位好きです。
おいしい。簡単。洗い物少ない。キッチン汚れない。近年は時短料理がたくさんありますが、ご飯さえあればこれほどすぐできる料理もそんなにないでしょう。極論、刺身を丼の上にスライドするだけですから。
ただやっぱり、いつも買っている鶏むね肉とか豚の細切れなどと比べると、刺身は高い。なるべく切れ端を集めたお徳パックを選んだり、疲れていない限りはお造りでなくサクを買って自分でカットするのですがそれでも贅沢。だから丼茶碗いっぱいに刺身を並べた海鮮丼はなかなか食べられない。せいぜい1種類2種類の刺身とアボカド、海苔、薬味で隙間を埋めてやっとです。
そんな海鮮丼は食べ進めていくとどんどん刺身が消えていって、最後に残るのは魚のにおいがする白飯のみ。その姿はさながらフェスでさんざん盛り上がった末ステージ裏へ消えていくミュージシャンを見送りながら熱気の余韻に浸り立っている観客たちのようです。
そう、私の海鮮丼はとにかくご飯が多くて刺身が少なかったのでした。
観光地などでいただく海鮮丼も多くがこのパターン。驚くほど高いのに、刺身の量に満足できないことが多い。そしてご飯が多すぎて食べきれない。
できれば、ご飯の量は少なくていいから最後まで刺身とご飯を一緒に食べたい。それが私の理想。
ということで、最近は丼でなく、飯碗や浅鉢で海鮮丼を作ることにしました。これが結構良かった。具の量が少なくてもご飯も少ないからバランスがとても良くて、総量は減ったはずなのに満足感が格段に高まるのです。
別に海鮮丼だけでお腹いっぱいにする必要はありませんので、あとは海藻の味噌汁があれば少食の我が家の面々はお腹いっぱいですが、足りなかったら野菜の煮物やおひたし、冷奴などがあるといいのかな。
ある日はまぐろ、いくら、アボカド。アボカドは1/4個、まぐろは4切れ。
うに。牛乳瓶に詰められたうに1/2本分。
ちなみに私は刺身をごはんの上に乗せる時、ダイレクトに乗せず海苔を間に挟みます。冷まして作る酢飯でなく白ご飯(炊きたてをよそって粗熱をとったもの)で食べることが多いので、刺身をそのまま乗せるとぬるくなってしまうのです。気持ち程度でしょうが、海苔を挟むことで熱が伝わるのが和らいでる気がします。
まあ、うになんかは牛乳瓶1本まるまる食べてみたいというのが本音ではあります。でも1回の食事にコストをかけすぎると、手を出すハードルが上がりすぎて頻度が下がってしまうから。好物は1回の量より頻度優先でいこうと思います。