ていねいな暮らし、あきらめました。

丁寧な暮らしに憧れているものの、ちょっと無理。おおざっぱに、しあわせに。

家族が食事を作ったらケンカ一歩手前になった話

日々の料理はたいてい私の役目なのですが

私が疲れているときや外出で遅くなるときなどは、

家人が作ってくれます。

 

家人はもともと料理をしてこなかった人なので

テキストだけのレシピでは

作るイメージやできあがりのイメージが湧かないとのことです。

なので、彼が参考にするのはもっぱらYoutube動画です。

 

家人の料理はマニュアル完全再現型で、

アレンジは一切行いません。

PCに穴があくんじゃないかというほど料理動画を見て、

その通りに作ります。

 

そのため、参考にするレシピがよければ

その辺の外食に負けない位のおいしい料理を作ることができます。

10年以上自炊している私よりレパートリーこそ少ないものの、

作るものは私の料理より美味しいです。

 

料理が好きでずっとレシピを見て作ってきた私からすると

「動画を見なきゃ分からない」というのはよく分からなかった感覚ですが

私も筋トレやストレッチをするときは

本などのテキストより動画を参考にした方がわかりやすいと感じるので

同じようなことなのだろうと思います。

 

さて、この日。

お得意のハンバーグを作ってくれることになりました。

 

しかし・・・

調理の間、普段は友好的な私たちの関係が

もう少しで崩壊しかけました。

 

理由は「キッチンの秩序」に対する価値観の違いにありました。

 

 

私は結構神経質なタイプ。

たとえば、包丁やまな板は全て生もの・野菜で分けます。

 

一方、家人はあまり気にしません。

最終的に洗剤でしっかり洗えばいいじゃない派です。

 

だから、野菜用のまな板で牛脂を切っている姿を見て

「やめて!」と言ってしまいました。

 

また、私は調理用の菜箸と食事用の箸は分けます。

食事用の箸を調理に使うことはありません。

すぐに先っぽが丸まって傷んでしまうからです。

(逆に、菜箸で食べちゃうことはたまにありますが)

 

一方、家人はあまり気にしません。

それで食べちゃえば洗い物減るし派です。

 

だから、食事用の箸で平気で玉ねぎを炒める姿を見て

 「やめて!」と言ってしまいました。

 

また、私は生肉を触るとき必ず使い捨て手袋をします。

生肉を触った手でハンドソープのポンプを触ったり、調味料や食器を触るのが嫌だからです。

 

一方、家人はあまり気にしません。

もはや何派かもよくわかりません。

 

だから、ひき肉をこね回した手でハンドソープをプシュプシュしている姿を見て

「やめて!」と言いたかったです・・・が、

 

あまりに小言ばかりだと「もうやらない!」

という展開になってしまいそうなので

ぐっと我慢し、

後で彼がいない時を見計らって

ハンドソープのポンプを食器用洗剤で洗いました。

 

ついでにひき肉をこね回した際に調理台に落としてしまった

生肉の肉片も拭き取り、アルコール除菌しました。

 

しまいには、必要なタイミングになって

「パン粉はどこ!ナツメグはどこ!」

と騒ぐ始末。

疲れてぐったりしているから作ってもらっているのに

何度も立ったり座ったりしてさらに疲労感が増してしまいました。

 

極め付けは、ソースを作る際に油で赤ワインが暴発して

壁中にワインが飛び散りました。

(喧嘩の後の血しぶきではないです。ワインです)

家人も一生懸命拭いてくれましたが、

全然取れてなかったので

いない隙を見計らって

再度拭いておきました。

汚れたところはすぐに綺麗にしたいのです。

 

人によっては上記のような私のルールは

神経質すぎる、よくわからない理屈と感じられるかと思います。

こういうことを言うたびに

「出た〜!謎ロジック!」と

言われます。

実際そうなのかもしれません。

しかし、これは私なりの「台所の秩序」なのです。

 

でも・・・・

 

そのような秩序を同居する家族に押し付けると、

誰も幸せにはなりません。

家族は嫌になって台所に立とうとしなくなるでしょうし

誰も手伝ってくれないから疲れていても私の家事負担は減りません。

おいしい家族の料理を食べる機会も失われます。

 

だから、次から自分以外の家族が料理を作る際、すこしだけ工夫することにしました。

  • 調理道具を先に出しておく
  • 材料を先に出しておく
  • 調理中は離れた場所で待機し、工程に干渉しない

 

家族は誰もシンクに落ちた食べ物を拾って鍋に入れたりしません。

生肉を切った包丁でそのまま野菜を切ったりしません。

だから、最低限の衛生レベルは信頼できます。

 

あまり神経を尖らせないで、家族が作ってくれるおいしい食事をゆっくり待つことにします。